女医さんの憂鬱 その1






 「はぁ....」

 女医さんが頭を抱えている。「ご主人様が喜びそうな子がいな
いは」と、搬入されてきた五人の少女たちを調べながら、愚痴を
吐く。「こんなことなら、なんとしてもJさんに頼めばよかった」
と、嘆いている。

 もちろん、Jに発注はしようとしたが、なんでも知り合いとド
ライブの予定で、納期が三日後になるということで折り合わなかっ
た。仕方がないので、少女狩りが専門ではないが、誘拐を生業と
している男に依頼したのだが、これでは...

 肥満の子が一人、不健康な子が一人、さらに虫歯だらけでの子
が一人。三人のお客様とご主人様、合わせて四体の少女を調達し
なければいけない。しかし、使えそうなのが、普通クラスの子二
人ではあまりにも数が足りない。

 検品して、すぐに三体が使えない事がわかる。この様な不良品
に、金は支払えない。「可愛くて健康な子」という条件だったの
に..。誘拐業の男も、支払い拒否を渋々納得した。

 だが、誘拐したものをそのまま持ち狩らせるわけにもいかない。
持ち返らせても、処分が中途半端だとアシがつく。残しておいて
も、使い物にならないので、処分が面倒だ。生体実験に使えば使
えるが、こんなブスが苦しがるのを見ても精神衛生上、よくない。
実験は気持ちよくやる..というのが信条だ。

 仕方が無いが、使えない三人には、あとで処分することにして、
不可逆昏睡剤をかがせる。これで意識を回復することはない。さ
らに、人工的パルスで心臓を動かし続ける様にしておく。

 ブスを処理するというつまらない作業が、さらにためいきを誘
う。人工パルスで心臓が痙攣するだけで、脳を破壊されて人生を
終えつつある三体を眺めながら、事後策を考える女医さん。

 明日の昼にはあと三体必要なのだが、同じ奴に頼んでも率が悪
そうだ。もっと確実に捕まえることができないものか?と悩む。
が、自分ひとりで捕まえるのも無理がある。

 「ご主人様、今回使った狩り人は、使えませんでした。ご指示
の四体は、難しいと思います」と、正直に伝えてもよいのだろう
が、それはそれで仕事をちゃんと出来ない自分に腹がたつ。

 単なる夜伽なら、盛り場を徘徊している少女に適当に金を渡し
て済ませればよいのだが、行方不明に消される子だ。目撃されて
もつまらない。どうしたものか... と考えるが、名案は出てこな
い。

 「もう一度、頼んでみましょうかね?」と、Jに電話をかける。
今は午後三時だから、なんとかお金を積んでおさえつけられたら..
と考える。

 呼び出し音が三回ほど鳴って、Jが出る。「昨日の依頼の件な
のですが」と切り出すと、「ちょ、ちょっと待って」というJの
聞き慣れた声がする。うしろで女の子の「仕事だったら、だめだ
からねぇ!」という大きな声が聞こえる。

 「すいません、明日昼の納期の件でしたら、今、ちょっと..」
というJの回答。「いえ、夜、捕獲だけでいいの。持ち帰りはわ
たしがしますが、だめですか?」..「夜、どこで?」という、コ
ソコソ声に変わる。「仕事ぉ?仕事なのぉ?」という女の子の声
が受話器から、もれてくる。

 Jのうしろから「こら、だめだぞ晴美、Jさんのお仕事かもし
れないじゃないか」「はぁあーい」という声が聞こえてくれる。
およそ、少女狩りを専門にしている男がとっている電話とは思え
ない。

 「こちらから、かけ直しますので、30分ほどお待ちください」
というJの言葉とともに、電話が切られる。

 電話番号を間違えてしまったのか?と一瞬疑いつつ、女医さん
が受話器を置く。仕方が無い、30分程、待つことにする。その
間に、使いモノにならない三体を実験材料の処理を続ける。

 呼吸がほとんど止まっているので、酸素の吸引をさせながら、
膣と直腸の基礎圧力の測定と、筋肉の付き具合を測定するために
測定器にかけておく。

 まだましな二体について、軽く化粧をしてみるが、普通レベル
の子以上にはならない。単なる小学五年の子供で、十人並みで、
美少女とは言いがたい。Jの捕獲してくる美少女に慣れているご
主人様から、不満が出るかもしれない。

 普通レベルの二体を横にして、女医さんがさらに溜息をつく。
「このレベルの子ではねぇ。どうしましょ」..白衣の中の子機が
鳴りだす。あわてて出てみると、Jの声だ。

 「今、近所の家族とキャンプ中なんですが、夜十時位でこの近
くなら手伝えますよ」と、いたってのんびりとした答えだ。女医
さんとしても「夜十時から三人ゲットできない?キャッチだけで
いいの、後はわたしがやるから」と必死に頼み込む。

 場所を聞くと、車で三時間程のところだ。この三体を解体して
からでも、時間的には間に合う。だが、獲物の下調べもしておき
たいので、すぐに車でJのいるキャンプ場へむかう。

 帰りは最低三体を積んでくることになるので、ちょっと大きめ
なバンに乗り込んで、車をだす。が、暫くしてふと気付くと白衣
のままだ。しかも、血糊が付いている。これでは目立ってしまう..

 久しぶりの外出なので、シックなワンピースに着替えての、再
出発。だが、車を走らせている途中で気付く。自分が向かってい
るのは、キャンプ場だ。バンは場所柄にあうが、シックなワンピー
スと高いヒールの靴が浮いてしまいそうだ。

 しかし、白衣以外には、シックな服しか持っていない女医さん
としては、仕方がないことだ。力仕事はJに任せることにして、
そのまま車を走らせる。

 Jのいるキャンプ場に着いてみると、家族連れでキャンプを楽
しむ一団が10組ほどいた。河原からちょっと離れたところで賑
やかにキャンプを設営や野外料理でごった返している。

 眺めていると、Jの車が目についた。少女とその友達だろう、
女の子がさらに二人、その両親。それにJがキャンプをたてて、
女の子たちは料理の準備をしている。

 「あら、結構かわいい子が多いのね」と、女医さんが嬉しそう
に遊んでいる子を眺めている。Jが女の子に指示を出して、色々
と面倒を見ているのが、ちょっと意外だった。

 普段..とはいっても、知っているのは、少女を拉致して殺害す
ることを楽しむJなのだが..とは違って、女の子と和気あいあい
とやっている様子が、いかにも不似合いに見えた。

 しばらく車の中からJの様子を眺めている内に、夕方近くなっ
た。女の子たちに釣を指導していたJが手持ち無沙汰な様子で、
川辺に腰掛けてぼんやりとしている。「今なら、いいかしら?」
とJに携帯をかける。

 川縁で、慌てて携帯を取り出すJの仕草にちょっと頬をゆるま
せながら、「Jです」「もういいかしら?道路にいますは」と、
知らせると、こちらに気付いたJ。「なんだ、もういらしていた
のですか?でも、仕事は夜にしてもらえます?」というつれない
返事だ。「わかったは。よさそうな物件を探してみます」「それ
なら、この川を1キロほど上った所にあるキャンプ場によさそう
な子が結構いますよ」... Jの職業病なのだろう、いつでもよさ
そうな少女へのチェックをしているらしい。

 「じゃ、今夜、そのキャンプ場の近くで」..と電話を切って車
を出す女医さん。


    さて、どんな子がいるのかな?と楽しげな女医さん


                   --- to be continued ---

設定としては、ゲーム大会が終わってしばらくたった時期です。

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